bloody mary


さっきの不機嫌丸出しの様子はなんだったの?

女子高生たちは、笑っていた。


「そだね、菜々。
久しぶりなンだし、もーちょっとお話しよっかぁ。」


「オネーサーン、ダメですかぁ?」


一人が、空いている菜々の腕に絡みつく。
一人が、上目遣いでアンジェラにねだる。

二人共、微笑んだまま。

顔の造形が似ているワケではない。
背格好だって、全く違う。

なのにその笑顔は、まるで双子のように似通って見えた。


「ねぇ、イイよね? 菜々。」


訊ねるというより、わかりきったコトを確認するような響きを持った女子高生の声に、ビクリと身体を揺らした菜々が力なく頷いた。

そして、繋いでいたアンジェラの手をそっと放す。


「菜々ちゃ…」


「ちょっと、行ってきます。
大丈夫。
一人で帰れますから。」


アンジェラを見上げた菜々は、笑っていた。

いつものように。

だがアンジェラは、四人の高校生に連れ去られるその小さな背中から目を逸らせずに‥‥‥