「お前、自分の誕生日覚えてねぇの?」




「うん。誕生日とか祝って貰ったこと無いし。」





記憶上ね。と付け足した。




「誰も知らねぇのか?」





「うん。あ、お父さんと恋人の未香さんなら知ってるかも。でもあんまり会わないし、あたしお父さんの事嫌いだからさ。」




自分の誕生日なんか教えても何の得も無いし。




「そうか。」





竜はそう呟いてまた雑誌を読み始めた。




「ねぇ、竜の誕生日は何時なの?」




「3月8日。」






「ふーん。」






誕生日の日って何か特別なことするのかな?

友樹とかに聞いてみようかな。

うん。そうしよう。








次の日、あたしは買い物に付いて来た友樹にこっそり聞いた。