ヴォンヴォンと割れんばかりの大きなバイク音が響く。 「す、凄い…………。」 凄いけど、うるせぇ! 「大丈夫かー??」 「えー?何ー?」 バイクの音がデカすぎて聞こえない。 「大丈夫かーって聞いてんだよ。」 さっきよりも大きい声が聞こえる。 「んー。大丈夫ー!」 あたしがそう言った同時にバイクが発進した。 朝車から眺めた道をヘルメット越しに見る。 前を見ると、竜の背中で。 広いなぁって思った。