「ご、ごめんなさい……」



直ぐに離れようとしたけど、彼はあたしの背中に回した腕を解いてはくれなかった。




「竜ちゃん!離してあげて!それに奈々ちゃんは謝んなくても良いよ!竜ちゃんがいきなり引っ張るからいけないんだから。」



「奈々、ごめんな?怪我してねぇか?」




「だ、大丈夫です……」





急に呼び捨てで呼ばれてドキッとした。




「こっちに座れ。」



赤塚竜の隣に座らされた。



「もぉ!奈々ちゃんは俺の隣に座るハズだったのにぃ!」




春馬くんがあまりにも落ち込んでいる素振りを見せるので、春馬くんの隣に行こうとすると、赤塚竜の手によって阻まれた。