「凄い、ね……。」



「じゃあ、幹部部屋に行こー!!」





ノリノリな感じで、鉄製の少し錆びた階段をのぼっていく春馬くん。




階段の幅は結構広くて、二人並んで登れる。



後ろを見ると、赤塚竜と横伊港、斉藤友樹が階段を登り始めていた所だった。






「ねぇ、彼等を待たなくてもいいの?」



階段を登りきって二階の廊下を鼻歌を歌いながら進む春馬くんに声をかけた。





「ん?別に良いよー。竜ちゃんが先に行っても良いって言ってたから!あと、俺幹部だしぃ。あっ、幹部部屋は幹部しか入れないから!でも、奈々ちゃんは特別ね!」





何故、特別扱い?



あたしは関係者じゃないし、一般人だ。


彼等のチームの幹部以外の人が入れないのに、あたしなんかが入っても良いのだろうか。