空斗SIDE


「…っ…。あじぃ…」by空斗

「クーラーは…?」 by嶺也

「今は空調整備で使えないですよ?」by藍

「シャキっとしなさい!見てるだけで暑いわ!」by陽菜

「せんぱーい。アイス買ってきてもらっていいですか?」by大輝


ミーンミーンと窓の外ではセミが大合唱。今、俺たちがいるのは夏休み真っ只中(まっただなか)の学校の生徒会室。しかも、空調整備中なんだとか。

俺たちの通っている学校は「稔が丘学園」。まぁいたって普通の学校。

…そんなことは置いといて何故、こんな暑い生徒会室に居るのかと言うと…。

「嶺也!!アンタが仕事をためていたからでしょ!?」

と言う声とともにパシッ!と頭を叩く音が聞こえる

「いって~…陽菜…叩くなし」

そう、嶺也のせいで居残っていると言っても過言ではない。


(どんだけ、要領が悪いんだよ…。)

不器用なのか要領が悪いのか…いや、絶対要領が悪い。

「せんぱ~い、終わりましたけど?」

一年の大輝が声をかけてくる。それと同時に藍も「終わった」
と一声かける。

「俺もおーわりっと」

Enterキーを押して保存する。そしてPCの
電源を切る。