「すみません……ハァハァ ……あの光希聖夜がこの空港から乗るはずなんですけど……ハァー なに便か調べてもらえませんか?」
「申し訳ございませんが、それはお客様の個人「そんなこと言ってらんないの‼もし……もし聖夜がいなくなったら……」
あたしの脳内にいままでの聖夜との思いでが溢れ出してくる
廊下で偶然ぶつかったこと
二人でコンミスを申し込みにいったこと
コンクールで特訓してくれたこと
本番で応援しに来てくれたこと
聖夜の家に泊まったこと
ストラディバリウスを取り返しにいったこと
こんな短い間でこんなにも思い出が残ったのも…すべて聖夜が初めてなの………
あたしは聖夜がいないと………
いつの間にか聖夜はあたしの中でかけがえのない存在になっていた………
もう人前だという事を忘れて座り込んで泣きくじゃいた
「せいやぁーーーーー!!!!!!!!!!!!」
「あの……お客様?……だい…じょうぶ、ですか?…」
「この泣き虫唯ちゃん」

