それから数日、屯所ではすぐに話は広まった。



「なあなあ聞いた?沖田さんと亜砂さんが喧嘩したらしいぜ」


「ハァ?あの二人恋仲かってくらい仲いいだろ?」


「それが亜砂さんがなんか沖田さんに「ねえ」!?」



噂について情報を出し合う隊士の背後から伸びた影。


嫌な予感を感じながらも、哀れな隊士達は振り返った。



「面白そうな話してるね。僕も混ぜて?」



その影、沖田総司の笑った顔は今まで見たものの中で一番恐ろしかった、と後日隊士は語った。