場所は変わり、ここは近藤の部屋、局長室だ。

言ってみれば組のトップに値する部屋だ。

しかし、現在その部屋の床には無数の菓子類が散らばっている。

誰の仕業かは言わずとも分かるだろう。

彼らは朝食の後、近藤に連れられ、彼の部屋へお菓子を食べに来たのだ。

「おいしーい!」


声を上げて大福を頬張る飛鳥と平助を、近藤は微笑ましく眺める。

その隣に目を向けた近藤はそのまま固まった。


ゴクゴクゴクゴク

変な音が聞こえるのは気のせいではないだろう。


近藤が見たのは、手の届く範囲全ての菓子を飲み込む総司の姿だった。