広間へ近付くにつれて、その中の喧騒がはっきりと聞こえてくる。


もう食おうぜ〜!?など、ぐああああなどという三馬鹿の声が主だ。


大方土方も眉間に皺を寄せて苛々しているだろう。


近藤は、と考えたところで彼の呻きも聞こえたので四馬鹿となった事を総司は知った。



「おまたせしましたー」
「っしたー」


下の全く詫びる気もない挨拶をしたのが飛鳥だ。

総司だって勿論詫びる気など毛ほどもないだろう。

「沖田兄妹遅えぞー」

「うーい」
「ごっつぁんでーす」


土方の注意を軽く受け流し、席へ着く。

土方の眉間の皺が、また数ミリ深くなった。


「じゃあみんな!手を合わせろ!」


近藤の言葉に、幹部連中は餓鬼か、と心の中で突っ込む。

そして飽きれていると、

「手を合わせてくださぁぁぁあい?」

という脅迫紛いな挨拶が般若によって放たれたので、慌てて手を合わせたのだった。


「いただきまーす!」

やっぱりご飯はみんなで食べた方が美味しい。


平和主義というか頭の中がお花畑な近藤は満面の笑みで食事を始めた。