「ハイハイ着替えた着替えた」


パンパンと手を叩き、促す兄に飛鳥は布団の中からまっすぐ両手を突き出した。


ん、と言う声と視線と共に。


突き出されたそれを引っ張り、飛鳥を立たせ、あらかじめ用意しておい着替えを差し出す。


流石に脱がす訳にはいかない。

彼は列記とした妹なのだから。


着替え終えた飛鳥の手を引き、広間へと向かう。

この時間だとみんなお預け食らってるんだろうな、と考え、総司はお得意の笑みを浮かべる。