一番隊のお姫様




「ま、まぁ兎に角仲良くな!飛鳥はとりあえず総司の補佐やっといてね」

「了解しましたー」

「あすかーこれで一緒だねー」

「だねー」

可愛らしい見た目に騙されるな、隊士達よ。美しい花には棘があるのだ。

土方はひくひくと表情筋を引きつらせ、双子のほのぼのモードに顔を再び緩ませる隊士達に心の中で警告した。



宴はどんどんと盛り上がってゆき、最後には飲み比べとなっていた。


ザルの総司はいくら飲んでも顔色に変化が見えない。

勿論飛鳥も酒に強い。


先程までこの二人に勝負を挑んでいた永倉などはとっくに畳に沈んでいた。


「ったくどいつもこいつも弱いなぁ」

「総司が強いんだよ」

「飛鳥もじゃない」


へらへらと笑う二人は若干だが酔いが回ってきたようだ。


「おいお前ら早く寝ろよー」


ふらふらと赤い顔をして寄って来たのは土方だった。

普段は額に深い皺を寄せているが、今はそんな皺はなく、むしろ伸びている。

寝ろ、と総司等に言っているが、言っている当の本人がすぐに夢の世界へと旅立って行きそうだ。


意味もなくふふふと笑いを零す土方を、総司は嫌なものでも見たような顔で見つめ、飛鳥はここぞとなく撫で回していた。