その先輩の言葉の意味が、やっぱり分からず首を傾げる

すると先輩は真剣な目で

『お前俺のこと好きか?』



なんて言うから、あたしの顔は一気に熱くなる。それでも先輩は、あたしから目を反らさず見つめるから、赤くなった顔を手で隠しながら小さく頷いた…


『じゃあ俺ら今日から恋人な』



そう言った先輩は、今まで見たことないくらいの笑顔で、あたしを抱きしめた










二人で歩く帰り道。初めて帰った日とは違って、先輩はちゃんと歩幅を合わせてくれている



『そーいえば先輩の誕生日っていつですか?』


『俺は11月21日』


『じゃあもう終わってるぢゃないですかー!!先輩何か欲しいものありませんか?』

『別にいらねぇーよ』


『そんなのダメです!!あたしだけ貰うなんて嫌ですー』

だって今年の誕生日まで、あと半年以上あるぢゃないですかっ!!


さすがに高価なものは買えないけどさ…


『ふーん…じゃあ今貰っていい?』

『えっ……』


ふと顔を上げた瞬間、先輩の唇があたしの唇に触れる



『これでいいよ』


そう言って、また歩き出す先輩。でも後ろからでも先輩の顔が赤くなってるのが分かった





『ほらっ!さっさと行くぞ』


そう言って差し出された手を握ってあたしは言う




『先輩大好きっ!!』



【終】