ハピバ【短編】

そんな重たい気持ちを抱えたまま、誕生日の前日になっていた…



『あれって、山本先輩ぢゃない?』


移動教室で音楽室に向かう途中、廊下に倉田先輩といる先輩がいた


それを見た瞬間、絹子の背中に隠れる。何だか恥ずかしかった…


最近は遠くからしか見てなかった先輩が、たった5メートルの所にいる。それだけで、あたしの心臓はドキドキしていた



けど…教室から出て来て、先輩に近付いて話す女の人


あぁ…同じクラスなんだね…






表情が暗くなるあたしに気付いた詩織は、すぐにあたしの手を引いて、音楽室に歩き出した


後ろを振り返ると、女の人から何かを受け取って、喜ぶ先輩が見えた…