一人の図書室。あれから先輩が図書室に来ることは、一切なかった


今日も…また一緒か…


図書室の校舎とあたしの教室の校舎の間に、げた箱がある


先輩の特等席に座って、帰っていく人たちを眺めていると、先輩と女の人が並んで歩くのが見える




もう何度この光景を見ただろう…






先輩…好きな人ができたんだね…良かったね…


そう思いたいのに…心から祝ってあげたいのに…ポタポタとテーブルに落ちる無数の雫






きっと、初めて先輩を見たあの日より…



先輩に初めて話しかけたあの日より…






先輩を好きになっている自分がいる



あたしのこの気持ちはどうすればいいの…


ねぇ…先輩………




.