先輩に近付き、何かを囁く薩摩先輩に動揺して、あたしは持っていた本を落としてしまった


あーぁ…やっちゃった…

脚立は登るときより、降りるときの方があたしは怖いんだよね…


『はい』


降りようとしたとき下から声がした

あたしは、それが先輩かと期待して下を見るが、本を持っていたのは知らない男の人…


『ありがとう…ございます…』


そう小さくお礼を言って、あたしは本を受け取った



その時先輩が立ち上がって、こっちを見ていたことに、あたしは気付いていなかった