彼のすぐ後ろに立って、大きく深呼吸する


その気配に気づいたのか、彼がゆっくりこちらを振り返る

今まで窓越しに見ていた彼が、目の前にいる。間には何もない


ずっと見ていたのはあたしの方だけで…彼は全くあたしを見ていなかった。けど、今は確かに彼の目にあたしが映っている



『先輩…あたしと友達になってください!!』


静かな教室にあたしの声が響いた





この日からあたしの毎日は一変した。今まで無縁だった図書室が、あたしの愛しい場所になったんだ