「でも、そんなクールな所がまた良いよね!!!」

…。


「なんか和馬とは正反対っていうか、真逆っていうか」
「うんうん。篠原君も王子様っぽい」



和馬と…あと一人の王子様…か。


なんか面白い。


あ、そういえば、トイレ…。

そう思ったけど、
正直トイレがしたい訳では無いので、私は中庭に戻った。



「遅かったな」

和馬は顔色を変えずに平然と言う。

「え、あ、まぁ、混んでて」

私は言葉を詰まらせながら答えた。



「そっか」



「…」



…。


また、沈黙が流れる。


私はこういう時間が大嫌いだ。