そういえば、 付き合って間もない頃に戻るけど、 誰かが言った。 確かその誰かも、和馬の事が好きだった。 「和馬君はみんなの王子様なんだから……、だから、 奪わないでよ………!」って。 ふと隣で昼食のパンを食べる和馬を見た。 「何…?」 少し微笑んでそう言う。 優しい顔。 「ほんと、 王子様だね…」 私は小さく呟いた。 「え、何?」 「何も無い!」 「えー、何それ、」