LOVEふぉーえばー

「はいっ。」

「ありがと……。」

あれから、私のさみしいお財布にある
僅かなお金で
このボサボサ男に、購買のパンを
奢ってやった。

って言うか、
ドキドキしていましたけど、
顔は、前髪が長すぎてわかんないし、
片言だし、全然カッコ良くないし。

絶対に学年一のイケメンなんて
いるわけないつーの!

さっきから、こいつ、
めっちゃほうばってんじゃん。

「あーあのさ。」
「…はい?」
「その…もっとゆっくり食べたら?
ほら、なくなるわけじゃないし…。」
「えっ……えっと、…そ…その…。」
「なに?」
「今日から…僕…転入生なんです。」
「え?まぢで?」
「はい…。だから、さっき、
校内で迷ってしまっていて、
前を…見ていませんでした…。
すいません…。」
「あ!私もごめんね!
ケータイさわってて、前みてなかったから!おあいこ、おあいこ!」
「…そうですね。」

なんだ。
こいつ、ボサボサだけじゃないじゃん。
いい奴じゃん。
見た目変だけど。

「あーそうそう。
あんたの他にもう一人転入生、
いるらしいんだよー。」
「え…。」
「うん、なんでも、
超イケメンなんだってー!
ありえないでしょー?」
「…え。」
「どした?」
「今日の転入生は…
僕だけ…♪キンーコーンカーンコーン♪
「あちゃー。鳴っちゃったね!
じゃあ、高校生活頑張ろうね!」
「あっ…あの!」
「うんー?」
「なっ名前…。」
「あー!好喜田美生だよー!」











「……美生…って…。」



まさかあいつが、
私の高校lifeに大きく関係するなんて
思ってもみなかった。