慌ただしい日々を過ごし、高校入学式の日がやってきた。

ぱりっとした制服に身を包む。田舎の雰囲気のセーラー。でも悪い感じはしなかった。あたしは嫌いじゃない。わくわくが止まらなかった。

校門の桜達が新しい始まりを告げるようにはらはら散っていく。玄関前でクラス掲示を見てわーわー言い合う新入生を見て、不安が募った。
クラスに行ったらもうグループが出来てるとかだったら、あたしはどこへ行けばいいの?

できるだけ目立たないように教室に入ってみたけど、あたしが心配したようなことはさらさらなかった。むしろ拍子抜けた。