あたしがここで数分間1人で考えて行き着いた結論は、一瞬にして逆転された。知りたいという気持ちがどんどん大きくなる。今を逃したらずっとこのままだ。

鶴木は黙ってあたしの隣のブランコに座った。あたしは呆気に取られて立ったまま。どうも現実とは思えない。

「物騒だよね～ここ」
鶴木がいつも教室でいるキャラで、全然関係ないことを話すから拍子抜けした。
「…………」
あたしは黙って腰を下ろした。
木がさわさわと揺れる。どこからか豆腐屋の車のアナウンスが聞こえる。