この前ここで鶴木とあったことを思い出した。
はぁ、とひとつため息をついてこの前鶴木が座っていたブランコに座った。
夏の夕方は、物騒な公園をより気味悪く演出する。

鶴木は、あの時こんなところで何をしていたんだろうか、あんなクラスの中心にいるような奴が。教室のあいつを思い浮かべると、みんなに囲まれて笑ってるところしか思い浮かばない。でもあの時は頭を抱えていた。夜の公園で。1人で。

それに、生徒手帳の白々しい態度は何なんだろうか。あの態度からして、公園にいた人物は本当に鶴木だったんだろうかと疑った。