7月もそろそろ終わろうとしている。
この辺の土地のことや、むこうの通りのこともだいたいはわかってきた。通りにでれば、ゲームセンターやスーパーやマックがある。わざわざ1人で行くことはまれだけど。

「柚琴~掃除くらいしなさいね」「あんた、課題終わったの?」
ママもうるさい。セミといい勝負だ。

「ちょっと散歩行ってくるね」
「遅くならないようにね」
本当にその辺を散歩するつもりだった。
夕方の5時なのにまだまだ明るい。あたしは家の裏の公園に回った。