「仕方ないね」
机の中からノートを出し、渡しながら冗談ぽく顔を歪める鶴木。愛嬌があるなあと思う。

「お前見かけによらず宿題なんてやる主義だったんだな?」
「失礼な、当たり前だ」
拗ねて見せる鶴木。愛嬌があるなあと思う。
「ごめんって」
2人の会話を微笑ましく聞いていた。

数分も経たないうちにまた。
「鶴木ー」
再び永冨に呼ばれた鶴木は体を起こして振り返る。
「何!」
「ここ違くね?ほら、これ……」
「んあ?…知らねえよーだってそれ、宏樹の写しただけだもん」