「りょーす、け、くーん?」
「何!?!?」
「宿題写させてぇ~?」
今日も亜矢と永冨のアホみたいな会話をBGMにあたしは授業を受ける。

「なんだよ!! 俺もやってねぇよ!」
「えー全く役立たずだなぁ。困るよ~柚琴もやってないんだもん!」
「誰かやってねーのかあ?」
「さあーっ」
「あっ、…なあ、鶴木」
その名前を聞いたときあたしは動揺した。

机に突っ伏して寝てる、斜め前の鶴木を呼び起こす永冨。
しぶしぶ体を起こして振り返る鶴木。
ふいに目が合う。急いで逸らした。
「……。宿題ぃ?やってあるけど」
「マジ?見して!」