「だからね、帰りたくないんだよ…」
「鶴木…」

鶴木はあたしの隣に座って、あたしの肩にもたれかかる。右半分自分の身体じゃないみたいに硬直した。
ときめいてる場合じゃないってわかっていながらも鼓動は速くなる。

鶴木……鶴木、辛いの?

「鶴木…あたしがいるじゃん。あんたが辛いとき、ずっとあんたのそばにいる。」

「…………」

月があたしたちを照らしてた。
あたしは、ほんとにあんたとずっと一緒にいてもいい。
辛いって思わないでよ。