親から守れるのは俺


『……楽器を?』


「うん、色々電話で聞いたけど、お兄ちゃんは沙紀ちゃんを一人にしたくなかったんだと思う」


『……はぁ』


「お兄ちゃんって女の子と一緒にいたことがあんまりないからどうしたらいいのかわからなかったんだと思う」


『……』


「これがお兄ちゃんなりのやり方なんだよ、でもいきなり楽器を吹けって言われてもね」


『そうですね…』


「一応、楽器運んでくるね」