親から守れるのは俺


圭人は1時間程ピアノを弾いたら出かける格好をした父親と知らない女性が部屋に入ってきた




「(…この人か)」


「圭人、来てたのか」


「ついさっき」




ピアノを弾いていた手を休めた


知らない女性はベッドの横へ行き、沙紀を見下ろしていた




「再婚相手の美華さんだ」

「よろしくお願いします、この子が勝手に部屋使っちゃって悪かったわね」

「いえ、僕は構わないので」





圭人はまたピアノを弾き始めた




「その態度はないだろ」


「(別に再婚相手なんてどうでもいい)」


「いいのよ、それより行きましょ?」


「圭人、これから買い物に行ってくるから、帰りは遅くなるから」




二人は部屋を出て行った