私達を乗せた車は街路樹を抜け高級住宅街の駐車場に停車した。


馬鹿でかい門からは綺麗な庭園が広がっているお宅を横切り隣接してある建物の中に入る。


―――中国楽器育成会 麗音楽塾‥。



入り口に掲げられた建物の名前をよみあげた銀狼はそのままリードを引っ張られ建物の中へと入った。


受付の方はいないのか扉がしまっていたため‥さっき通ってきた母親が受付前に置かれている内線で連絡している。



――誰に連絡してるんですか?


私の腕に抱えられた鷹がその様子をみて尋ねる。



――私の二胡の先生よ!!

ここで‥打ち合わせすることになってるのよ!!