久遠の剣客



とにかく頭の中に響く不気味な声と…無数の手をはらうように私はバタバタと音を立てたその時銀色の鬣を振りかざした狼が無数の透明な青白い手に噛みついた。


すべての鏡に見知らぬ女性の顔が一面にビッシリと現れ悲鳴をあげる声が頭に響く………。



―――とにかく走れ……!!


銀狼のおかげでゆるんだ手から逃れ走りだそうとした足首をまた別の手に掴まれ今度は前のめりに倒れこむ‥‥。




―――チッ……!!

今も昔も面倒なヤツだ!!!



舌打ちされて罵りながらも懸命に私の周囲にまとわりつく無数の手を噛み砕く。