原田さんが俺の前に置いたのは、分厚くて少し古っぽい本だった。 ページをペラペラめくると、俺は一瞬で頭がヒートしてしまった。 「字、細かッ!!!てゆうか言葉難しすぎて読めねーよ!!!」 どうやら俺があの医学所を解読できる時間はまだまだ遠いらしい。 「すげーな。原田さん。こんな本読めるんだ」 俺なんてその本が何についての本なのかさえイマイチよくわからない。 それをスラスラ読んでしまう原田さんは純粋にすごいと思える。