神様が泣いたあと


原田葵のいつもの堅い表情が和らいだの見て、俺はなんだか嬉しくなって話を深めてみることにした。

「原田さん…だよな?図書委員の仕事って大変じゃない?」

「そんなことないよ。それに、あたし本読むことをすきだから苦じゃないの」

「へー」


俺なんか一瞬で爆睡だったのに。
好きこそものの上手なれだとかなんとかいう言葉を思い出した。

図書委員の仕事も、きっと俺だったらすぐに放り出してるだろうし
今だって原田さん以外の図書委員は来ていないみたいだ。

月並みな言い方だけど、すごいよな。


原田さんはちょっと照れたようにハニかんでいた。