「目、覚めました?」 「……うん…って!え?!何?!?俺もしかして寝てた?!?」 原田葵の優しい微笑みに俺はまだ寝ぼけている頭で返事をして、数秒たったあと意識がはっきりした。 「うん…ぐっすりと…」 「普段、本なんか読まねえから活字見ると眠くなったんだなー…」 慣れないことはするもんじゃない。 普段教科書さえ読まない俺が精神医学の本に手を出すなんて無理な話なんだろう。 だけど俺には、どうしても知りたいことがあった。 俺の、この無謀なこころについて。