誰もいない放課後の教室。


机にかけた鞄をとり、出ようとして、ふともう一度振り返った。


蘇るのは笑い声。


みんながいて



哲がいて

俺がいて

馬鹿みたいなことで笑っていて

それを原田さんが黙ってみていて。



それが日常の1ページだった。


俺は教室を出て静かに扉をしめた。