その日はそれから授業に出ることもなく放課後まで図書室でぼんやりしていた。 「おい。何してんだー。もう最終下校だぞ」 図書室を閉めにきた先生の声で、いつしか窓の外が暗くなっているのに気付いた。 「すいません。もう帰ります」 俺はペコリと会釈して図書室を出た。