「――……木戸くん。ちょっといい?」 あたしは先に図書室へいった翼くんのところへ行く前に、哲ちゃんを人通りの少ない科学室前の廊下に呼び出した。 「なに?」 普段通りで今起きていることなんて何にも知らないとでも言っているような顔に、あたしはさらに苛立つ。 「……哲はなんで、黙っているの?」 「なにが?」 「翼くんのことよ!!!哲はどうして何も言ってやらないのよ!!!!どうして中傷されているのを、黙ってみてるだけなの?!」 「………」