「……な…なんだよ!お、お前なんかみんなを騙してたくせに!」 翼くんに胸倉を捕まれた男子は震えながら吐き捨てるように言った。 翼くんはそのあとゆっくり掴んでいた手を離した。 「何やってんだ、授業はじめるぞー」 そこで何も知らない教師がはいってきて、みんなは緊張したまま体を強張らせながらよそよそしく教科書を開きはじめた。 翼くんは席について頬杖ついて空をみていた。 哲は俯きながら教科書をみていた。 普段と何ら変わりない授業が始まる。 あたしは煮えたぎるような想いをひそかに抱いていた。