神様が泣いたあと

ボロボロになった体と泣いて腫れた顔を哲ちゃんには見せたくなかった。


だって優しいあの人はきっとすごく心配する。



こんな姿小さいときに何度も見せているけれど、今更だって思われるかもしれないけど、中学生のあたしはあの頃みたいに素直に哲ちゃんに助けてと言えなくなっていた。


あたしはその日、哲ちゃんに黙って重い体を引きずるように先に帰った。