いつもと同じ夕暮れの通学路。 哲ちゃんは急に立ち止まって言った。 「付き合おう」 別にビックリはしなかった。 あたしはごく自然に頷いた。 だって、あたしたちはいつも一緒だったから。 離れるほうがオカシイコトみたいに。 だから、これからもそうなんだ。 哲ちゃんがいないあたしなんて想像もできなかったし。 その日、繋いだ手は少し汗ばんでいて震えていた。