「相川。」
いきなりけんに話しかけられた。
「なに?」
「ちょ、こっちこい。」
「え?」
なんで呼ばれたのか分からずついてく、うち。
けんについていった先は屋上やった。
「けん、なに?ここまで連れてきて。」
けんはフェンスに背中をあずけていた。
「あぁ。」
なんかいつもと違う。
「なぁ、俺と付き合ってくれへん?」
え?
「え?」
けんがうちに付き合ってくれへんってゆった?
「えぇぇぇぇええええ!!!」
あまりにも叫びすぎてけんが耳をふさいでる。
「お前声でかいわ。」
「あ、ごめん。」
「で、どーなわけ。返事は。」
あ、そうやったそうやった。
「よ、よろしくおねがいします。」
「え。。。まじで?」
「え、まじ。」
え、なに。なに。
シュルルルル〜ストンっ。
けんがフェンスに持たれながら力が抜けたように座った。
「よかった‥」
「ちょ、大丈夫?けん?」
うちは下向いてるけんの顔をのぞこうとした。
「え?」
けんがいきなり顔をあげた。
わ。
近い‥
けんとうちの顔はもうあと2センチぐらいでくっつきそうなぐらい近かった。
「けん、真っ赤っっっ‥」
グイっ
ギュッ
「見んな。」
「え?けん、緊張してたん?」
「当たり前やろ。告白してんで俺。」
けん、かわいっ。
「ふふっ。」
「なんだよ。」
「いや、けんがかわっっ‥!」
チュっ
え?
「好き。めっちゃ好き。絶対俺からはなれんなよ。るみ。」
けんの綺麗な茶色いの目でそう言われた。
その目から離せない。
昔からそうだった。けんと目があったらいつもそらせなかった。吸い込まれてるみたいで。
「うん‥」
けんはふっと笑って、キスをしてきた。

