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「お、終わった…」
入試が終わり
疲労感たっぷりの頭を
抑えながら家路を歩く。
お昼の日差しが今は
うっとおしい。
なんであんなに数学
難しいんだ
証明とか星になれ。
そんなことを考えていると
カバンからシャラッと
心地の良い音が聞こえた。
「守護霊。」
キーホルダーを思い出して
ごそごそとカバンを探る。
財布につけられた
キラっと輝く石。
いつみても、可愛い。
ねぇ、守護霊さん。
あたし受かってるかな。
大丈夫だよね。
伊吹の守護霊さんだから
きっと、
大丈夫
って言ってくれてるはず。
