Night sky**


***


「お、終わった…」


入試が終わり
疲労感たっぷりの頭を
抑えながら家路を歩く。

お昼の日差しが今は
うっとおしい。


なんであんなに数学
難しいんだ

証明とか星になれ。


そんなことを考えていると
カバンからシャラッと
心地の良い音が聞こえた。


「守護霊。」


キーホルダーを思い出して
ごそごそとカバンを探る。

財布につけられた
キラっと輝く石。


いつみても、可愛い。


ねぇ、守護霊さん。
あたし受かってるかな。
大丈夫だよね。


伊吹の守護霊さんだから
きっと、

大丈夫

って言ってくれてるはず。