『は、はぁ…。』


もう、走りつかれたよ。


『なち!あともう少し、頑張れ!』


私をなちと名前で呼ぶ人。


彼は私の手を引いて、ヒマワリ畑を走ってく。


『なち、大丈夫か?』


『も、もう走れない。ごめん、おいていって良いよ。早く行って。』


私は疲れてもう走れない。


『は?そんなの無理に決まってるだろ。なちをおいていくなんて。ほら!早く!』


『ぇ…?』


彼は私の前で背中を向けてしゃがみ込んだ。


『早く!早く俺の背中に乗って。』


私は彼におぶられた。