私の名前は、黒瀬珠李!ごく普通の高校2年生だ。
 今は休み時間。私はいつものように、青い空を見ていた。
「まーた空見てー!会話に入りなよ!」
今、話しかけてきたのが小・中・高と同じ学校で私の親友でもある高山希沙希である。
「話すより、空を見てるほうが楽しいから!
 ありがとう、希沙希!」
「そっか!またあとでね!」
「うん!」
私はいつも希沙希の誘いを断っている。
空を見てるほうが楽しい、これは事実だ。空を見ていると心がなごむからだ。どんなにムカついてもどんなに悲しくても空を見ればすべて無くなる。