「ねぇねぇ見てー」
「わ〜かわいい」
茶色い髪の毛のドレスを着たドールが幼稚園生の女の子たちの間で回される。
「なんていう名前?」
「何にしよう?あい… あいり!」
「ねぇねぇ何で?」
「愛をたっぷり持ってるの!」
「いいね〜」
「うん」
毎日毎日、あいりは幼稚園に連れて行かれ、お屋敷に来る人たちに女の子は絶対見せる。来る人みんな。着せ替えをして 話して、遊んで。

でも、時は進む、やがて女の子は大きくなりドールには興味は持たなくなる。そして、捨てられてしまった。と言うのも女の子はあいりを忘れてお屋敷から引っ越した。お屋敷にはあいり一人さみしい中一人で誰かを待っている。

ココロの妖精

♪コロコロ ココロン ♬
♬コロ ココロン♫
「あれ?あのお屋敷!」
歌いながらココロの妖精がお屋敷に入ってきた。
「わ〜このドール可愛いでも、悲しそう。よーしココロの魔法使っちゃおー
コロコロ ココロン コロ ココロン!」
心の妖精のココロがおまじないを唱えたら不思議な事にキラキラドールが光りだした、その後ポンと煙に包まれ、
「ケッホ ケッホ」
ドールのあいりが何と、人間の中学二年生の姿になって動き出した。
「わ〜夢見たい」あいりあはしゃぎだした。「心の妖精のココロちゃんありがとう」
「どういたしまして、でもあいり人間にはずーっとはなってられないの。」
「えっ!なんでどうして?」あいりは寂しそうな顔をしてココロに訪ねた。
「そんな顔をしないであいり、一つだけずーっと人間でいる方法があるわ」
「その方法とは?何でもするは、教えてココロちゃん」
「うん、その方法とはね」
あいりがココロの顔をまじまじと見た。
「人間の男の子と本当の恋をする事よ、しかもまだ完全に人間じゃないあなたが人間でいられるのはそこ一面に咲いている命のバラが咲いている時間よでも人間の男の子と本当の恋が出来たら本当に人間になれるわ」
「なんだあんまり大変そうじゃないね!ココロちゃん街って言うところに行こう出会いがあるかも」
「あっあいり!」
<私 人間になれた!すごい!楽しい、走ってる、しゃべってる、生きてる!!
そうだ 海に行こう!あそこなら思う存分遊べる!よく来たなエミリーちゃんと、あの頃は私まだドールだったもんね、凄い楽しいでも... 
あいりは周りを見晴した、
世界って広いな。>
潮風があいりにささやいた、天気もいい でもあいりは複雑な想い。人間になれたけれども運命の男の子を探さないといけないじゃないと普通の人間の女の子になれない。あいりは思うまま海沿いを歩いた。あいりの着ていた黄色いワンピースが風になびく。

「スー」あいりは息を吸った

 ♪ア〜 もうもどれないの? これは ほじまりなの?
  願った先に何も無いなら ここまで来たくはなかった
  あの頃の〜 自分に笑われるなら 前の私で良かった
  たった三秒だけで〜 きずく世界の広さ〜
  最初から 来たくなかったって 空に歌うんだ...
「どけ〜!」
「えっ」
あいりが歌っていると突然目の前に自転車が突っ込んで来た。あいりはぎゅっと目をつぶった。
「あぶない!」
キキーッ ガシャン
「のんきに歌っていられたらこまるんだよ。あやまれ!」自転車に乗ってたおじさんがあいりに言った。
<なによ私のせい!>
「そんなの...」あいりがそのおじさんに反論しようとした時。
「おじさんそれはおかしいぜ」あいりを助けてくれた男の子が言う、あいりの前に出て。「おじさん、よく見て見ろよ ここ自転車レーンじゃないぜ 歩行者レーンだ。謝るのはそっちだな」
「チッ、生意気なガキめ」そしておじさんは逃げるように去って行った。
<あっ、あの男の子助けてくれた!わ〜かっこいい男の子>
「れおにーさん!大丈夫?」もう一人のあいりと同い年ぐらいの男の子が来た。
「ふうり、あそこで待っていろって言っただろ!」あいりを助けた男の子が怒鳴った。
<やさしいのか、こわいのか う〜ん。あっお礼言わなきゃ>
「あのっ、ありがとうございました」
「ん?あ〜 大丈夫か?気をつけろよこんどから。お前名前何?歌うまいな!」男の子は笑った。
<あっまた優しい、う〜んどっちだろう>
「私あいり!星宮あいりよ!あなたは?」
「俺れお、桐谷れお!あっちは双子の弟のふうり!」れおはニコッとした。
「あっ、れお君怪我してる!」あいりは頭のりぼんをほどきれおの怪我した足の周りに結んだ。
「こんぐらい、大丈夫だ」
「だめなの!」
<変な女の子、初対面だから普通は緊張しているはず、下の名前で呼ぶか?>
「よしっ、オッケー!助けてくれてありがとう!じゃあね」
「えっあっ!おい、星宮」
「大丈夫だよ!また会える気がする!」
あいりはニコッとれおとふうりに向かって笑った。あいりはその場を去って行った。
<何だよあの女の子は?>
「れおにーさん?どうしたの?もしかして、あの子の事好きになっちゃった?」
「俺が?女の子はみんな一緒だぜ。みんなかっこいい男子に言ってキャーキャー騒ぐんだ。ないない。俺は恋なんてしない。」