憎いほどにイタズラな笑みを浮かべた殿の言葉に私は心臓をわしづかみにされて殿に魅了される。
「魔王」や「赤鬼」などと恐れられた彼のもとに家臣衆達が集まる理由がわかった気がした…。
やるといったらやる…。
実行するには…勇気も覚悟もいるだろう…。
それでもそれを可能にする殿の信念の強さがきっと殿の底力なのかもしれないと私は実感せずにいられず殿の手を強く握り返した。
「―――私…。
殿の味方でずっといたいな…。
それに…この目で戦国時代をみちゃったら殿のの言葉を信じるしかないし……。」
イタズラにペロッと舌をだして微笑み返した私をいきなり抱きしめられた。
さすがに突然の事だったから驚いたけど…殿の肩にもたれて手を回したその背後から―――――。
「姉ちゃん!!!」
私の姿を見つけた弟…諷馬が声をあげて地面に飛び降り私達を引き離した。
「良かったよー。
もう俺っ!!
生きた心地のしなかったしさ……!!
だっていきなり雷に打たれたと思ったら目の前が光りいきなり前方が山の斜面を下り落ちる中木々がトラックに絡まってきてさ…!!
それでようやくあそこで止まった。」

