「未来の日本は…真新しく便利なモノには溢れておったが…空気は淀んでおったな…。」
私の横に歩み寄った殿は…山奥の生い茂る新鮮な空気を肺いっぱい吸い込んだ。
確かに……ここには現代の私達が失ったモノが溢れていた。
「わしが守りたかったモノは…今の現代では役にたっているのかのう?」
木々が揺れるのを見つめて呟いた殿の寂しげな表情を見つめた。
「―――殿の守りたかったモノ………?」
「そうじゃあ……確かにこの地には…そなたらのいる場所みたいにコンビニという日中夜開いている店などない……というよりはわしが楽市楽座のふれを出す前までは店すら自由に出すことなど出来なかったからな…。
携帯も…テレビというおかしな箱もない…。
自動車という四輪の荷車さえ走ってない…。
わしらからすれば…何もかもが満たされた世界にみえるのに何だかみんな死んだように生きているのをみたら…ふと考えたのじゃ…。
果たしてわしが守りたかったモノは…役にたっているのかと疑問に思えてならぬ!」

