『武士ドルが斬る!?』 〈後編〉



 グングンと近づき轟音をあげながら…近づくバイクを睨みながら「伏せろ」と手を下に向けた合図を感じとった濃姫が私達に伏せるように声を上げ私達は車の上にひとまず体を伏せたその横をライダーが滑走していったのがわかり声をこらえて目を閉じた直後…。



 ガシャーン




 激しい衝撃音が辺り一面に響き渡りやがてカラカラカラ…という音に恐る恐るその音のする方向をみた。



 すると…例の男性がバイクを運転していた男性をバイクから無理矢理引きずり上げた車体の上で身体を押さえ込んでいる光景が目の中に飛び込んできた。



 彼が無事だった事…自分達が助かった事が安心して一気に緊張の糸が抜けたのか…私はそのまま気を失いつつある中でパトカーのサイレンの音を聞き事件は…ひとまず終わったかのように思えた。