『武士ドルが斬る!?』 〈後編〉



 赤面しながら段々とその人物が…日本史の講義でみた夢のあの…殿と重なり合い頭の中であの時の夢が再現されていくそんな中…彼は「ここにいると安心だ。」と私の体をゆっくり下ろし乗用車の天井部分へと座らせた。


 お互い聞きたい話したい事があって数回言葉を交わしたものの…大型のバイク音に阻まれたのに舌打ちをした彼は…素早く立ち上がり車体の上からライダーの後をおう姿を見送った時…名前を呼ばれて辺りを見回した先に私と同じく引き上げられた徳家くんと戸塚教授と濃姫の姿を見つけてみんなの無事の安否にほっとした。



 戸塚教授より権田教授と日本史サークルの二人組と諷馬を車に乗せてひとまず警察に向かったと言う情報を聞きさらに胸を撫で下ろして安心したのも束の間…また例のバイクが轟音を唸らせてすぐ真横を走り抜けていく駐車場の先頭車両のの車体の上に先程助けてくれた覆面姿の彼を見つけた。