恐怖心を駆り立てられて私達は肩を寄せ合いながらトランクの中を覗こうとして先頭を歩く諷馬はひょんな拍子に前に押し出されてトランクの中へと突っ込んだ。
すると…一瞬目の前を布がハラリと空に舞い上がったと同時に何かの影が動きを捉えみんなその場にいた者は諷馬だけを残して叫び声を上げて車の影に隠れた。
布はそのまま諷馬の頭上にハラハラと舞い落ちたショックからあまりの恐怖に卒倒した諷馬の横に降り立つ黒い影を遠目にみた私達の背後に突然…けたたましいエンジン音が聞こえたその直後…ライトが私達に照りつけられたその先に大型のバイクがエンジン音をふかしながら私達がいる方向へと突進してきたのに気づき私達は四方に散り逃げ出した。

